1月17日(火)国府台天満宮(市川市国府台3-11-9)で行われた「辻切り」を拝見しに行きました。
「辻切り」とは人畜に危害を与える悪霊や悪疫が部落に侵入するのを防ぐため、部落の出入口にあたる四隅の辻を、霊力によって遮断してしまうことから起こった名称だそうです。遮断の方法には注連絡を作って道に張るとか、大蛇を作ってその呪力によって侵入してくる悪霊を追い払うというような方法がとられていますが、千葉県では南部の地方では注連縄を張る部落が多く、北部の地方では大蛇を作る部落が多かったようです。
市川市でも昔は国府台、国分にかけた地域で盛んに行われた行事でしたが、太平洋戦争後はせ相の移り変わりとともに次第に廃れ、室町時代から伝わると言われているこの行事も、今では昔の姿を伝えているのは、この国府台の辻切りだけとなってしまったそうです。辻切り行事は毎年一月一七日、この天満宮境内で行われ、ワラで二メートルほどの大蛇を四体作り、御神酒を飲ませ魂入れをして、町の四隅にある樹に頭を外に向けて結び付けます。
こうして大蛇は一年間風雨にさらされながら、町内安全のため目を光らせているのだそうです。
朝、辻切り保存会の皆さんが国府台天満宮に集まり、4体のワラの大蛇作りが始まります。
近くの国府台小学校の4年生が見学に来ていました。毎年4年生だけが見に来るそうで、インフルエンザが流行った一昨年は保存会の皆さんご厚意で特別に国府台小学校用に1体作ってくださったそうです。その年は5体の大蛇が作られたそうです。
作業は大まかに分けて2つ
1つは大蛇の胴体作りで、境内の大きな木に縄をつるす形で胴体が作られます。
もう1つは大蛇の頭作りです。こちらはワラジを編むような感じで作られます。
保存会の皆様です。お年を召した方多かったですが若い方も1人おられて安心しました。これからも絶やさないで伝えていってください。
ちなみに市川には「辻切り」ともう一つ古くから伝わる有名な行事があります。それは大野の「にらめっこおびしゃ」去年のレポートがありますのでよろしければどうぞ。
http://www.media-create.jp/minmedia/eventinfo/438/